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Enhanced siDirect®は、弊社のsiRNA配列設計システムです。最新のRefseq情報に対応し、オフターゲット効果を最小化したsiRNAの配列を高速で設計することができます。 RNAi社のEnhanced siDirect®では、3通りの方法からsiRNAを設計することが出来ます。

(1)遺伝子名から
(2)アクセッション番号から
(3)配列そのものから


  • 1  まずは、標的となる遺伝子の配列を取得します

    遺伝子名から標的の配列を取得する場合

    [Enhanced siDirect® for Licensees]→[シンボル検索]から遺伝子名を入力してください。

    ここでは例として、ABCと入力してみます。

    画像:ESDシンボル検索画面


    この画面のように、ABCから始まるヒト・マウス・ラットの遺伝子群が表示されました。 目的の遺伝子の[トランスクリプトバリアントを表示]をクリックしてください。
    ※[siRNAを設計]をクリックすると、トランスクリプトバリアントを表示するステップを省略して、 全バリアントに共通なsiRNAを設計することができます。

    アクセッション番号(転写産物名)から標的の配列を取得する場合

    [Enhanced siDirect® for Licensees]をクリック→[カンマ区切りで複数入力できます]のテキストボックスに
      アクセッション番号を入力してください。

    画像:Enhanced siDirect® for Licensees 画像:siRNA配列設計

    *アクセッション番号はRefseqIDでも一般のGenbank IDでも入力できます。
    *複数のバリアントの潰し分けを行いたい場合は、 対象としたい転写産物のIDをカンマで区切って NM_022161,NM_139317,…
     と入力して下さい。入力数に制限はありません。


    標的遺伝子の配列を直接入力する場合

    [配列から設計]→テキストエリアに標的の配列そのものをコピー&ペーストしてください。

    Genbank IDが付いていない独自配列を標的とするsiRNAを設計する場合にご使用ください。



  • 2  抑制したい転写産物を選択する

    画像:ESDバリアント検索画面

    上のように、入力した標的配列の遺伝子座に含まれる全ての転写産物リストがデータベースから自動取得されます。
    *このときに自動取得される転写産物はRefseqのみです。

    [ノックダウン]チェックボックスにチェックが入っている配列を実際にノックダウンするsiRNAが設計されます。

    画像:ESDシンボル検索画面

    ・上下両方のチェックボックスにチェックを入れると、両方を同時にノックダウンするsiRNAが設計されます。
    ・上だけをチェックし、下のチェックを外すと、上をノックダウンし、下をノックダウンしないsiRNA配列が設計されます。
    ・上のチェックを外し、下のみをチェックすると、上には影響を与えず、下の配列のみをノックダウンするsiRNAが設計されます。

     *両方のチェックを外すと配列は設計されませんのでご注意下さい。

    [ターゲット]チェックボックスを外すと、その配列は無視されて扱われます。

    ・「データベースに登録されているものの、生物学的に実際には意味が無い」とわかっている配列を無視するために作られた機能で す。
    ・下の配列のターゲットチェックボックスを外すと下の配列は読み込まれなかったものとして扱われ、上の配列に対してのみsiRNA が設計されます。下の配列に影響を与えるかどうかは判定されなくなります。
    ・上下両方のチェックボックスを外すと配列は設計されませんのでご注意ください。

     *上下両方のチェックボックスを外すと配列は設計されませんのでご注意ください。


  • 3  生物種を指定します

    [オフターゲット検索対象](画面の赤枠部分)で、オフターゲット候補の検索を行う対象生物種を選択します。

    画像:siRNA配列設計サマリー


    現在、ヒト・マウス・ラットが選択可能です。

    *遺伝子名から入力を行った場合、自動的に生物種が選択されています。
    *アクセッション番号から入力を行った場合、生物種が選択されていません。必ず対象生物種を選択してください。


  • 4  siRNAの設計

    対象生物種を選択後、[siRNAを設計]ボタンをクリックします。

    *ダブルクリックしないで下さい。
    画像:設計サマリー1

    画面上部に、設計条件の復習項目が表示されます。
    ここまで入力した条件のとおりにシステムが動作していることを確認してください。

    画像:設計サマリー2

    「特に特異性の高い候補配列」が表示されます。

    設計されたsiRNAは抑制能の高い順ではなく、ミスマッチポテンシャルという値に基づいて特異性の高い順(オフターゲットの可能性が低い順)に表示しています。


  • ミスマッチポテンシャルとは

    同じミスマッチの数でも、ミスマッチの位置がsiRNAの中心付近にある方が、末端部分に集中している場合よりもオフターゲットを起こしにくいと言われています。

    ミスマッチポテンシャルとは、標的以外の遺伝子と設計したsiRNA配列のミスマッチの位置がオフターゲットを起こしやすい位置かどうかを数値で表したものです。
    ミスマッチポテンシャルについての詳細
    ミスマッチポテンシャルが大きいということは、siRNAは特異性が高くオフターゲットの可能性が低い、と言えます。 0.3程度以上を一つの参考値として選んでください。

    LCFとは

    siRNAとオフターゲット候補配列とのミスマッチが3つ以上であれば、オフターゲットは起こらないと一般的には言われています。しかし、ミスマッチの位置が一部に集中していれば、オフターゲットを起こす可能性があると考えられます。
    LCFとは、Longest Common Factor(最長共通要素)の略で、ミスマッチの位置がどれだけ分散しているかの指標のひとつです。
    LCFについての詳細
    ・LCF=10、というのはオフターゲット候補配列とsiRNAが10塩基連続一致していることを表しています。
    ・LCFが小さいほど、ミスマッチがsiRNAの配列中に適度に散在している状態を表しており、LCFが大きくなるほど、 ミスマッチが一部に集約している状態を表しています。
    ・LCFが小さいほど、オフターゲットの起こりにくい配列であるといえます。LCFは9以下程度を参考値と考えてください。

    siRNAの設計領域

    siRNAの設計領域は、自動的に5’ UTRを避け、CDSもしくは3’ UTRから設計されます。ただし、この機能が働くのは、Genbank IDが入力された時だけです。配列がコピー&ペーストされた場合は、CDSの範囲を確定できないため、この機能は働きません。

    標的DNAの23塩基表示

    [配列]の欄に示されている23塩基のDNA配列は、siRNAの標的DNA配列です。
    これ自身はsiRNAの配列ではありませんのでご注意ください。23塩基を用いることで、siRNAのセンス鎖、アンチセンス鎖の両方をオーバーハング込みで表すことが出来ます。
    標的DNAの23塩基表示についての詳細

    グラフィカルビューについて

    この画面を下にスクロールすると「グラフィカルビュー」があります。
    画像:グラフィカルビュー


  • 5  オフターゲット詳細検索画面

    虫眼鏡アイコンをクリックしてください。「オフターゲット詳細表示画面」が開きます。

    *ライセンシー向けのEnhanced siDirect® for Licenseesでは、 詳細情報画面にクローバーアイコン(二次構造検討画面)、DNA二重螺旋アイコン(miRNA的オフターゲット検討画面)が付け足されています。 それぞれの詳細についてはこちらをご覧ください。

    画像:第二画面右


    *ライセンシー向けのEnhanced siDirect® for Licenseesでは、 詳細情報画面にクローバーアイコン(二次構造検討画面)、DNA二重螺旋アイコン(miRNA的オフターゲット検討画面)が付け足されています。
    それぞれの詳細についてはこちらをご覧ください。
    クローバーアイコンについて
    DNA二重螺旋アイコンについて

    画像:情報

    画像:オフターゲット詳細検索画面

    画面の赤枠部分が、実際にご注文いただくsiRNAの配列です。センス鎖、アンチセンス鎖とも5→3方向に書いてあるので、このまま 弊社オーダーシート のエクセルファイル上にカット&ペーストしてください。

    上図の右下隅を拡大したものが下図です。

    画像:オフターゲット詳細検索画面の詳細(検索結果)


    オフターゲット検索結果として、オフターゲット候補遺伝子が264遺伝子見つかったということを示しています。検索には0.62秒かかっています。これは、実際にリアルタイムで 遺伝子データベース を検索した結果です。


    画像:オフターゲット詳細検索画面の詳細


    この部分は、検索できるデータベースを示しています。生物種をヒトと指定して、ヒト遺伝子データベースに対してオフターゲット検索を行った場合でも、この部分の[Mus musculus NRDB]をクリックすると、マウスでのオフターゲット検索も簡単に行うことが出来ます。同様に、ラット遺伝子、ヒトゲノム全体、マウスゲノム全体、Geneseqを利用した特許検索を行うことが出来ます。
    non-coding RNAへのオフターゲット検索について


    画像:siRNAのアニーリング


    この部分は、実際のsiRNAのアニーリングの様子を示しています。センス鎖は緑、アンチセンス鎖は青です。右側の窓は、オフターゲット検索に供された配列を示しています。下の数字をクリックすると、最大ミスマッチ数を制限して再検索を行うことが出来ます。0をクリックすると、完全一致のみが検索され、5をクリックすると、19塩基中5塩基のミスマッチを許して検索されます。 検索窓には23塩基入力されていますが、実際の検索に供されるのは、左右の2塩基を取り除いた19塩基です。 左側のアニーリング図で示されているダブルストランド(二本鎖)部分になります。


    画像:ミスマッチ耐性


    MT値(ミスマッチ耐性)は、設計したsiRNAが全ての非ターゲット遺伝子に対し、少なくともいくつのミスマッチを持っているかを表す値です。一般的には3ミスマッチあればオフターゲットが起こる可能性は低いと言われていますが、弊社ではさらに、4ミスマッチまで検討に加えることで、オフターゲット作用を最小化するための精度を高めています。 副作用防止という観点から、創薬研究向けに精度を高めたオフターゲット検索と言えます。

    GC stretch patternは、名前の通り、GC連続長の様子を図示しています。 本システムでは、GC連続長は最大で上記の4までとなっています。GC連続長≧5のものは表示されない設定となっています。

    ここからはオフターゲット検索結果一覧画面の見方を説明します。

    画像:オフターゲット検索結果一覧画面の見方1

    (中略)
    画像:オフターゲット検索結果一覧画面の見方2


    最も左側の欄の数字がマッチ数を表しています。 最初のエントリーでは、19となっており、完全一致していることを示しています。この例はMT=3なので、18,17という検索結果は存在しません。次に16、15という候補群が表示されています。これらは、3ミスマッチ、4ミスマッチのオフターゲット候補遺伝子群になります。緑で表されているのはセンス鎖、ブルーで表されているのはアンチセンス鎖になります。siDirect®では、Ui-Teiルールに従って配列設計されているので、センス鎖がRISCに取り込まれる確率は非常に小さく、ブルーで表されている検索結果は無視して構いません。

    MT=3bothの場合:bothとは、センス鎖、アンチセンス鎖の両方でMT=3を満たしているということを表しています。
    MT=3plusの場合:plusとは、センス鎖のみでMT=3の条件を満たしているということを表しています。

    次に、検索ヒットのタイトルである「exon」といった部分について、 表示される文字列はExon Exon-exonjunction Unaligned の三種類です。タイトル後のカッコの中の数字は、その ローカス に何個のmRNA配列が登録されているか、ということを示しています。検索でヒットしたオフターゲット候補遺伝子のバリアント等が表示されています。

    例は、「特に特異性が高いsiRNA候補配列」のオフターゲット検索結果ですが、3ミスマッチの緑の検索結果は6種類しかありませんでした。残りは全て4ミスマッチを持っています。3ミスマッチのオフターゲット候補遺伝子を全て目で確認しても、中心付近に必ず1ミスマッチはあり、オフターゲット作用が起こることは十分に少なそうです。ミスマッチポテンシャルは0.2程度と感覚的にあまり大きくはありませんが、このsiRNAはオフターゲットを最小にするという意味で十分実用的であると言えます。